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更新日:2025年8月20日
睡眠には、日中の活動で生じた心身の疲労を回復する働きがあります。睡眠不足は、日中の眠気や疲労に加え、頭痛等の心身の不調の増加、注意力や判断力の低下に伴う作業効率の低下、学業成績の低下等、様々な影響を及ぼし、事故等の重大な結果を招く場合もあります。
心身の健康を保つためには日常的に質(休養感)・量(時間)ともに十分な睡眠を確保することが大切です。今一度ご自身の睡眠について振り返ってみましょう。
1日の平均睡眠時間が6時間未満の者の割合は、男性37.5%、女性40.6%で、性別・年齢階級別にみると、男性の30~50歳代、女性の40~50歳代では4割以上の方が6時間未満となっています。
(令和元年の国民健康・栄養調査結果より)
必要な睡眠時間は年齢・個人によって異なります。体が必要とする時間よりも長く寝床で過ごすと、途中で目が覚めやすくなり、その結果、睡眠による休養感が得られにくくなることもあります。自分にとって必要な睡眠時間を把握し、それに合わせて寝床で過ごす時間を見直しましょう。
小学生は9~12時間、中学生・高校生は8~10時間を参考に睡眠時間を確保しましょう。
睡眠時間は6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保しましょう。
寝床にいる時間は8時間以内を目安にしましょう。
睡眠の質を高めるためには、自分に必要な睡眠時間を知ることと生活習慣を整えることが欠かせません。より快適な睡眠がとれるよう、それぞれのポイントを確認しましょう。
体内時計を整えることは、体温やホルモン分泌などからだの基本的な機能を整えることにつながります。体内時計は光の影響を大きく受けるため、光を取り入れる量を調整することが大切です。
朝:カーテンを開け、室内に光を取り入れることで体内時計が整いやすくなります。
夜:夜は寝室内の照明を弱くして暗い環境を心がけることで、体内時計が整いやすくなります。また、睡眠の1時間前からスマートフォンやパソコンの使用を控えることも大切です。
室内は暑すぎず寒すぎない環境を整えましょう。また、就寝1~2時間前にお風呂に入り一度体温を上げることで、眠りにつきやすくなります。
騒音は寝付きを悪くしたり、睡眠の維持を困難にする可能性があります。できるだけ静かな環境で眠りましょう。
日中に体を動かし、適度な疲労を感じることで寝付きが促され、中途覚醒が減り、睡眠の質が高まります。重要な点は「運動の習慣化」です。習慣的に運動している人の70%以上は睡眠の質が良いことがわかっています。体を動かす習慣がない方は、少しづつ体を動かす時間を増やすよう心がけましょう。
(表)運動・身体活動の例
低強度 | 中強度 | 高強度 |
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厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(外部サイトへリンク)
朝食を抜くと、体内時計は後ろにずれてしまい、寝付きが悪く、睡眠不足になりやすくなります。しっかりと朝食をとるようにしましょう。また、睡眠直前の2時間以内に食事をとると、睡眠の質を低下させる可能性があります。なるべく決まった時間に食事をするよう心がけましょう。
カフェインには覚醒作用や利尿作用があるため、眠りを浅くしたり、途中でトイレに起きたりする原因にもなります。夕方以降のカフェイン摂取は少量でも睡眠に影響するため、控えましょう。ただし、1日のカフェイン摂取量が過量な場合には、午前中の摂取であっても夜の睡眠に影響することがあるため、注意が必要です。
アルコールは、一時的に寝付きをよくしますが、眠りの質は悪くなり、飲酒量が多いほど途中で起きることが多くなります。習慣的な寝酒は、睡眠の質を悪化させるだけでなく、長期的には健康を害する可能性があります。また、アルコールを代謝する能力には個人差があり、少量でも影響を強く受ける人もいるので、注意が必要です。
下記のサイトではご自身が普段どの程度のアルコールを摂取しているかを知ることができます。飲酒の習慣がある方は、ご自身の飲酒量を一度振り返ってみましょう。
タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、眠りを妨げます。さらに、喫煙歴の長い人では閉塞性睡眠時無呼吸のリスクが高くなることにも注意が必要です。睡眠以外の健康のためにも喫煙は控えましょう。
生活習慣を整えても睡眠が改善されない場合は、生活習慣以外の要因(病気やホルモンバランスの変動など)から睡眠が妨げられている場合があります。無理をせず早めに専門家に相談しましょう。
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