平成 20年10月臨時会(第4回) 平成20年                       飯塚市議会会議録第1号   第 4 回                平成20年10月20日(月曜日) 午前10時15分開議 ●議事日程 日程第1日     10月20日(月曜日) 第1 開   会 第2 会期の決定 第3 議案の提案理由説明、質疑、委員会付託   1 議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)            (市民経済委員会)   2 議案第90号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事)            (市民経済委員会) 第4 市民経済委員長報告(質疑、討論、採決)   1 議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)   2 議案第90号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事) 第5 署名議員の指名 第6 閉 会 ●会議に付した事件  議事日程のとおり ○議長(古本俊克)   これより平成20年第4回飯塚市議会臨時会を開会いたします。  会期決定の件を議題といたします。  お諮りいたします。本臨時会の会期は、本日1日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり)  御異議なしと認めます。よって、本臨時会の会期は、本日1日とすることに決定いたしました。  議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)及び議案第90号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事)、以上2件を一括議題といたします。  提案理由の説明を求めます。副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   ただいま上程になりました議案の提案理由の説明をいたします。  『議案書』の1ページをお願いいたします。  議案第89号、第90号の2件の「契約の締結」につきましては、いずれも鯰田工業団地の造成工事の請負契約を締結するため、議会の議決を求めるものでございます。  この議案は先の定例会において、入札参加条件を付したことなどから、一般競争入札制度の趣旨に反するのではないかなど、ご理解を得られませんでしたが、早期の工業団地完成のためにも、改めてご審議いただきたく、提案するものでございます。 ご高配のほど、よろしくお願いいたします。  以上で、提案理由の説明を終わります。 ○議長(古本俊克)   提案理由の説明が終わりましたので質疑を許します。質疑はありませんか。29番 佐藤清和議員。 ◆29番(佐藤清和)   それでは、2点質問させていただきます。  今回、再提案されましたが、それは工業団地造成を1日でも早く行いたいという市長の思いからと考えますが、市長、いかがでしょうか。  また、確かに入札参加条件として10万m3の造成実績等を求めたことから、大手ゼネコンが多数指名停止の状況の中、入札に参加できる業者数がさらに減り、一般競争入札の趣旨等からすれば、問題点がないわけではないと考えております。  しかし、結果として最低制限価格での応札によるくじ引きなど競争性が発揮されたわけで、契約議案とすれば妥当なものと考えるが、10万m3の造成実績等の必要性について、執行部からの説明はわかりづらく、市外業者の技術力を求める合理性について私自身、理解しがたい部分もありました。  再提案するなら、その点について明確に納得性のある説明をし、議員諸氏に再度理解を求める必要があると思います。明確に10万m3の造成実績等の入札条件の必要性を説明していただきたいと思います。 ○議長(古本俊克)  市長。 ◎市長(齊藤守史)   鯰田工業団地造成工事の1、2工区については、さきの議会で入札参加条件など業者の選考について御理解が得られず、否決という残念な結果となりました。御理解が得られなかった点に関しましては、説明が不十分等であったということで御指摘も受けておりますところであります。  そのため、同じ内容での再提案、また再入札の実施、工事の取りやめ等についていろいろ検討いたしましたが、企業誘致の実施に向けて1日も早く工事を完成させ、工業団地を完成いたしたいとの強い思いから、再提案をさせていただいたものでございます。入札参加条件等につきましても、再度御説明をさせていただきます中で御審議をいただきたく、御理解を願いたいと考える次第でありますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)  都市建設部長。 ◎都市建設部長(村瀬光芳)   参加条件に10万m3の基準を設けた内容につきまして御説明をさせていただきます。  今回の団地、工場団地の開発につきましては、広大な敷地と造成面積が27.7haで、切り土、盛り土あわせましても130万m3を超える大規模な造成工事であります。また、ボタ山の跡地という特殊な状況下にありまして、通常の土地造成の開発とは違い、これらの特殊条件を踏まえて、安心、安全な工場団地造成の施工技術が求められるところであります。  今回の造成工事は、軟弱地盤の地盤改良の施工量も多く、工区をまたがっての土地の移動による施工となりますことから、各工区間の業者の一体的な協力が強く求められるところでございますし、施工管理や特に品質管理も重要となりますことから、各工区間の連絡を密にし、施工工程に支障が生じないよう細心の注意と各工事の請負業者及び発注者の市と工程会議を密に行い、互いの作業工程を確認し、円滑に一体的な工事を進めていく必要があります。  そのことから、全工区に技術力が求められるところでございますが、多くの業者の方々に参加していただきたいとの思いから、五つの工区に工区を分けて発注しておりますが、市内業者の育成も重要であることから、1、2工区に市外業者の技術力を求め、協力関係の中で円滑な施工を実施するものであります。  市外業者の技術力と盛り土、または切り土の土量が10万m3以上の造成工事及び地盤改良を伴う工事の施工実績を有することを求めたことにつきましては、他の自治体の事例も参考にいたしておりますが、今回の造成工事が大規模であることや軟弱地盤改良などの特殊性を勘案いたしますと、1工区が7万m3、2工区は9万1千m3の地盤改良の施工量となりますことから、さらには全体工区の牽引的役割を担っていただくことを補完する上での総合的に判断いたしまして、最低限の必要な技術力として10万m3以上の施工実績を有することを条件と判断いたしたものでございます。  また一方では、市内業者の4、5工区の切り土、盛り土の40万m3以上にもかかわらず、参加条件を付しなかったことについての整合性の指摘も受けておるところでございます。これらの工区におきましては、主に他の工区から改良済みの土の移動を受けたものについて造成工事をするもので、土量数量が多くても、市内業者の技術力において施工管理を行うことは十分に可能であると判断いたしております。  市内業者の参加条件をつけなかったことにつきましては、このような大規模な土工工事の未経験であることが予想されますし、市内業者の育成も重要であると、多くの市内業者の参加を期待いたしておるところから、施工実績などの条件は特につけておりませんので、御理解のほど切にお願いするものでございます。 ○議長(古本俊克)   ほかに質疑はありませんか。7番 後藤久磨生議員。 ◆7番(後藤久磨生)   今、質問の中で疑問点もありまして質問したいんですが、高い技術力をゼネコンに求めたということであれば、10月24日まで待てば日本の大手ゼネコンの何社かが指名停止解除という部分が出てきたんですが、その部分を見なくて早く工事を上げたいということだけでやられたのか、高い技術を求めてやられたのか、そこをお答えください。 ○議長(古本俊克)  都市建設部長。 ◎都市建設部長(村瀬光芳)   先ほども答弁の中に申し上げましたけれども、今回1日も早く造成工事を完了させていただきたいというところ等含めまして、技術力につきましても大手ゼネコン、市外業者を活用しながら、高い技術力を応援を求めて施工していきたいというふうなことから、2点の条件を付しながら取組みをさせていただきたいというふうに考えております。 ○議長(古本俊克)  7番 後藤久磨生議員。 ◆7番(後藤久磨生)   何か僕が聞いてるものの答えになってないんですよ。高い技術力で早くやりたいということであれば、10月の24日まで待てば、正直に日本の大手のゼネコンがカムバックするわけです。それにもかかわらず9月の段階でやられた部分が理解できないから、お答えくださいと言ってるんです。そこをお答えください。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   今、技術力、高い技術力というような表現でございましたが、最低限10万m3以上の造成実績、それから土壌改良、この実績があればということで選考条件にさせていただいておりますので、そういった条件を満たし、そして1日でも早くという中で、今回再提案という形でさせていただいたものでございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)  7番 後藤久磨生議員。 ◆7番(後藤久磨生)   私は、最初の提案の段階で、それが高い技術力というのをいろいろ言われたものですから、実際に待てば大手ゼネコンが指名解除という部分が10月24日にあるわけです、9社あるわけです。10万m3以上、20万m3以上の施工能力のある大手ゼネコンがカムバックするわけです。それを待たなくて高い技術力をと言われるから、実際にそこがわからないわけなんです。まずはこれは疑問点だったから質問しました。  もう一点は、疑問になってたのはギロの施工能力ですね。ギロバックの施工能力、これは大手ゼネコンは、そこまで考慮したのかしてないのか、そこをお答えいただきたいと思います。 ○議長(古本俊克)  土木建設課長。 ◎土木建設課長(栗原和彦)   市外業者の方には、当然のことながら地盤改良の実績を求めておりますし、技術力も求めているところでございます。 ○議長(古本俊克)  7番 後藤久磨生議員。 ◆7番(後藤久磨生)   地盤改良とギロバックは違うんじゃないですか。そこをお答えいただきたいんですけど。 ○議長(古本俊克)  都市建設部次長。 ◎都市建設部次長(定宗建夫)   ギロバックというのは、地盤改良する所の場所でございますので、改良、ギロバックの改良ということに対しての技術力といったのも条件には付しているところでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。 ○議長(古本俊克)  7番 後藤久磨生議員。 ◆7番(後藤久磨生)   なかなかわかりにくい部分があるんですが、私は、前回、反対の立場でいたんですけど、その反対の人たちに対しての説明が、何で再度提案するかの説明が不十分じゃないかと思うんですけど、その点はいかがなものかと思いますので、もう一度提案理由を説明してください。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   先ほど提案理由の中でも説明させていただきましたが、今回、さきの定例会が終わりまして、その後、どういうふうに処理すべきかということで種々検討をさせていただきました。その中で先ほど答弁もいたしましたように、再入札をするのか、あるいは再提案をするのか、あるいは工事そのものをやめてしまうのか、そういうことを種々検討したわけでございます。その中で今の飯塚市が置かれておる立場を考えた場合には、どうしても企業誘致を進めるべきではないかというようなことで結論的に考えております。  その中で、さきの議会でもいろいろ御質問がありました。例えば再入札に条件を付した理由は何かとか、あるいは軟弱地盤と言われる所の改良はどうなのかと、それから条件を付したことに伴いまして、一般競争入札の理念が損なわれたのではないか、そういうふうなことをいろいろ御指摘になられた点も踏まえまして検討をしてまいりました。  確かに私たちの説明不足のところも大いに反省いたしておりますし、また説明がまずいというか、わかりにくいところも多々あったかとは思っております。そういうふうなことを今回、私たちが企業誘致をできるだけ早く進めていきたいという強い思いがありますので、再度こういうふうな提案をさせていただいたところでございます。  そして、さきの議会でいろいろ御指摘なり御理解が得られなかった点については、今回の臨時議会で十分に説明をさせていただき、できるだけ理解をしていただきますように、丁寧な説明もさせていただきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)   ほかに質疑ありませんか。6番 原田佳尚議員。 ◆6番(原田佳尚)   1日も早く工事に着工したいということでございますけれども、今現在の日本の経済状況の中、果たしてこのことが整合性があるのかどうかということに強い疑問を持つわけであります。現に九州工場では、既にトヨタの工場では800人解雇というような新聞報道も出ております。このような中で、1日も早くすることに、どういうメリットがあるのか、これわからないわけですよ。今、同僚議員が言いましたように、24日まで待てば日本でいういわゆるスーパーゼネコン等が続々と復帰してくるわけですね。そうしますと競争性の高い、本当に市民が納得できるような入札もとり行われるんではなかろうかと、このように考えるわけであります。ここの整合性をどのように考えてあるんでしょうか。きちっとわかりやすいように御答弁ください。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   質問議員が言わっしゃるように、確かに経済の見通しが不透明な状況が続いているというようなことは、我々も認識いたしております。ただ工業団地造るのには年数がかかります。発注してすぐできるわけではございません。2年後ほどに完成いたします。いろいろ欧米では公的資金の投入というようなことで、若干持ち直したというようなことも言われておりますし、また日本におきましても補正予算が可決されまして1兆8千億円ですか、柱とする補正予算も可決されております。そういうことから、トヨタ九州につきましてもハイブリッド車に切りかえていくというような状況もございます。そういうことから、我々担当部署といたしましては、1日も早く工業団地を造成していただきまして、企業誘致に積極的に取り組んでいきたいと。また、自動車産業だけじゃなくて、いろんな産業についても誘致を取り組んでおりますので、そういう中で地域の活性化も図っていきたいと、そういうふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)  6番 原田佳尚議員。 ◆6番(原田佳尚)   私、1日も早くという意味合いがわからないというふうに今、質問したんですね。そうしましたら今、日本とかアメリカのほうでも手当が進んでるからと、こういう、まとめるとそういう御答弁だったと思います。  しかしながら、先ほど言いましたように4日間、例えばこの4日間待てば、24日からすれば、きちっとしたわかりやすい入札ができるわけじゃないですか。この4日間、4日間だけじゃないですよ。それからもう一度きちっとやり直せれば、恐らく12月ぐらいになるんでしょうけど、そのことが今この経済状況の中で、この2カ月というのが重要なんですかということをお尋ねしたいんです。今、1日でも2日でも1カ月でも早くしなきゃいけない理由はどこにあるんですか。それよりも皆さんの理解を得ながら、先般の定例議会の中でも、ある議員が述べられておりましたけども、市民が納得するような入札制度をきちっとやればいいんですよ。その前に私どもは市民の代表でここに座っておるわけですが、この34人が全員が納得するようなきちっとしたものを出していただきたい。そのために今質問やっているんです。  もう少しわかりやすい、具体的に、手当ができているから大丈夫ですという見切り発車ですよ、今言われているのは。どういうことできちっとこれが1日でも早くやりたいのか。今の経済状況で1日、2日早くやって、1カ月、2カ月早くやって何のメリットがあるんですか。どこにそこに説得力があるのかお尋ねをいたします。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   先ほど来、10月24日で指名停止、ゼネコンさんが解けるというような話もあっておりますが、それから公募かけてしておりますと、12月議会でも間に合いません、3月議会になります。そうすると今から半年遅れるような形になります。  それと先ほどから言いますように、9月議会でも答弁させていただきましたけど、こういう依然として不透明な状況が続いている中で、対応に苦慮している企業もあれば、こういった時期をチャンスととらえて進出を検討している企業もございます。その中で自動車関連企業のみならず、先ほどから申し上げておりますように、環境問題とかいろいろな企業がございますので、そういうところにも誘致活動を行っておりますので、早い機会に工業団地を完成させたいというような思いから、今回再提案ということになっております。 ○議長(古本俊克)  6番 原田佳尚議員。 ◆6番(原田佳尚)   経済部長、今の答弁ですけど、間に合わないって言われておりますけど、あなた方、間に合わせるんだったら、こういう今日みたいな臨時議会開いてるじゃないですか、でしょう。これだけのために臨時議会開いてるじゃないですか。それだって臨時議会だってできるはずですよ。いかがですか。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   今、経済部長が答弁いたしましたように、確かに10月の24日ぐらいでゼネコンの方、10社か20社か記憶がありませんけど、指名解除という事態が生じます。それを待ってした場合には、どうも時間的なことを追っていきますと、12月議会には間に合いそうにないというふうな状況がございます。  それと同時に、今回10万m3を付して入札の条件にさせていただきまして、今回新たに指名解除になる業者との技術的な差というのは、そこには出てこないんではないかというようなことで考えております。  それと、今回入札をいたしましたけど、それで先ほどから出ておりますように、最低制限価格でのくじ引きというようなことで、契約業者が決まったというような経緯がございますので、質問議員が言われますように競争入札というですか、競争性が阻害されたということではなくて、私たちは正当な入札で競争性も十分保たれたというふうに考えております。確かに20社が7社に減ったということは事実でございますけど、それだから競争性がなくなったというふうな解釈は、入札の結果から見まして、そういうふうなことは考えておりません。 ○議長(古本俊克)   ほかに質疑はありませんか。32番 森山元昭議員。 ◆32番(森山元昭)   今、副市長が言われたことは十二分にわかります。我々がこれは確かに反対、賛成の中に、いろいろ個人さんの中にあって、今後の飯塚市を見据えた中で、今言われた競争性を高めて入札されたと言われますけど、もし今回、このような形になった場合は、今後ともこれで押しておられるような形もあります。一例をつくると次もできるんですよ、はっきり言って。ただ私とすれば慎重審議に、これはある議員が言われたように、議会が半分に分かれるような議案じゃなくして、せめて半分の20から25名ぐらいまでが、そうですよねと納得できるような形の議案を作らにゃいけないというのが1点。  その次は、今後こういうものがあって、非常に誤解を招くような形、今市長は正式に一般競争入札したじゃないかとちょっと言われたけど、私どもはそれを納得してないから、今日まで至っとるわけでございます。だから、もう少し皆さんも答弁される中、大変苦しい中の答弁されていることは十二分に受けますが、後でまた委員会がありますが、そこで言わせていただきますけども、もう少しせっかく合併になって新しく町つくって、そして市長、齊藤市長で行きましょうという形の中で、約3年目です。来年の次、選挙があります。それも実績も大変でしょう。  しかし、一つ一つ事務的なものが非常に今回、いろいろな形で本会議の中で却下されたことがあります。今後もそういうもの含んだ中で、今回この中でこういうものが今後ないような形であるためにも、ここで皆さん言わっしゃること、副市長が全員に皆さんにわかりやすく説明いたしますと言われたけど、どこでされますか。そういうものを含んだ中で、今回でも私、ある職員と話したけど、もう少し時間かけて、誤解ということがあるなら、考え方が違うとかいうなら、もう少し丁寧にこういうものだ、こういうものであるということを説明していただければ、皆さんも少しなるほどとか、少しは気持ちはぐらつくかもわかりません。  しかし、基本は基本です。皆さん、議員がそういう形で思われることは。そこのところを考えていただいて、そういう1カ月、2カ月とかいうんじゃなくして、もう少し十二分に我々に対して御理解のできるような御説明をいただきたいなというのが本音です。そこのところもう一度違う角度で、どういう形で我々に御説明なり納得させることがあるんでしょうか。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   機会といたしましては、市民経済委員会でも十分説明させていただきますし、こういうふうな御質問の中でも、それぞれの担当からわかりやすく説明はさせていただきたいと思っております。  議員が御指摘のように、確かにそういう一部分もあるかと思っておりますので、今後とも議会のほうの御理解を得られますように、努力してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(古本俊克)   ほかに質疑は。31番 永露 仁議員。 ◆31番(永露仁)   少し基本的なことをお尋ねをいたします。  詳細については、それぞれの所管の委員会でなされれば結構だと思いますが、まず今回の招集については、通常の招集を行っておりません。いわゆる7日間という定義があるにもかかわらず、6日間という前倒しで招集を行ったわけであります。いわゆるこれはただし書き招集条項と言われておりますけども、もちろんただし書きで、それは市長の裁量によって行うことができるとなってはおります。  ただし、ただし何でもできるというものでもないと思っております。そこにはある一定の制約があるというふうに私は思っております。何でもできるというものではない。原則は中6日間で、いわゆる緊急性のあるものについては、本当にだから緊急性のあるものについては当日でもできるんです、当日でもできるんです、中3日でもできます。それは緊急性の度合いによって判断されるべきものであろうと思っておりますが、今回の場合、ただし書き招集を行ったわけでありますので、その緊急性について、本来提案理由の説明の中でもっと具体的に、どういう緊急性があったので、今回の招集を行ったのですというものを皆さん方にわかりやすく、わかりやすく提案理由の中で御説明をする義務があったんではないかというふうに思っておるんですけども、その点についてまずお尋ねをいたします。 ○議長(古本俊克)  総務課長。 ◎総務課長(田原洋一)   今回、提案いたしました議案の性質は、緊急を要するものというふうに認識しておるところでございます。提案理由の中にもございましたように、1日も早く工業団地を完成したいという思いの中から出ましたものでございますので、その点につきまして緊急性があるということで御理解いただきたいと思います。 ○議長(古本俊克)  31番 永露 仁議員。 ◆31番(永露仁)   1日も早い完成ということで、いわゆる平成21年度末の、21年度末完工を目的としておりますので、そのために、そのため、それに間に合うようにするために緊急性があるというふうな、恐らくそういう理屈だろうと思うんです。ただここで書かれておる緊急性というのは、緊急性というのは、この議決が今、今議決されなければ、今議決されなければ、具体的に飯塚市として、このような損失はありますよ、このような不利益をこうむりますよというものがなくてはならんと思うとるんです。それがここに書かれておる緊急性なんです。例外措置なんです。例外措置をとるということは、よほどのものでないとできないわけなんです。何でもできるというものではないんです。だから、そこに具体的な緊急性がないとだめなんです。  具体的な緊急性というのは、この議決が得られなければ、飯塚市として先ほど申し上げましたように、これだけ大きな損失を受けますとか、これだけ大きな不利益をこうむりますよという具体的なものがないと、私はだめだと思っておるんです、だめだと思っておるんです。どのような不利益、損失がこの議決を得られなければ具体的に出てくるのか、これについて所管の委員会で少し討議をしてください。委員会の中でやってください。ひとつこれは要望しておきます。具体的にやってくださいね。  もう一つ、もう一つお願いがありますけども、この議案というのは本会議の議決案件であります、議決案件であります。本会議の議決がないことには、契約は履行できません。ですから、当初は仮契約という形をとります。そして、本会議の議決があった後で、本契約を結ぶという段取りになっております。それほど中身の濃い重要な問題だということでの議決案件ということになっております。  前回、前回の議会で否決を、議会から否決をされました。否決をされたということは、最低条件がなくなったわけです、契約のための条件が得られなかったわけですので、そういう場合にはこの仮契約、その時点ではまだ仮契約でありますので、この仮契約はいかがになりましたか。 ○議長(古本俊克)  契約課長。 ◎契約課長(林田和人)   仮契約は、議会の否決によって本契約としての効力が生じないということになりますけれども、議案を再提案するに当たり、その議案が可決となれば当該仮契約は本契約として成立をいたします。契約の効力には何ら影響を及ぼさないものとされております。 ○議長(古本俊克)  31番 永露 仁議員。 ◆31番(永露仁)   私がお尋ねをしましたのは、前回の本会議で否決になったわけでありますので、否決になった後で、それではまだ仮契約の状態の、仮契約の状態にある相手方ですね、相手方に対してどのような措置をなされましたか。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   相手方のほうには、否決という内容についてはお伝えを申し上げました。それで、再度提案をするということで双方、仮契約の内容につきまして確認をいたし、今回御提案をいたしております。この件に関しては顧問弁護士、また県の市町村課等の見解も同様でございまして有効と、問題ないということでございますので、御理解よろしくお願いします。 ○議長(古本俊克)  31番 永露 仁議員。 ◆31番(永露仁)   今、部長はお伝えをいたしましたということを言われましたね。お伝えをするということは、いろんな伝え方があろうと思うんですが、どのような具体的な方法、お伝えになった方法は、いかなる方法でお伝えになりましたか。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   否決されたことにつきましては、文書をもって相手方のほうにお伝えを申し上げております。可決の場合についてお伝えするという形にいたしておりますので、そういった形にさせていただいたところでございます。 ○議長(古本俊克)  31番 永露 仁議員。 ◆31番(永露仁)   恐らくそうだろうと思うんです。飯塚市としては否決になりましたと、否決になりましたという文書をもってやったわけですね、当然そうでしょ。電話とか言葉では恐らくそういうこと言わないだろうと思いますから、正式な文書をもって本契約は仮契約、まだ当時は仮契約ですので、仮契約はできませんと。できませんというよりも、私は、私の考えとしては、あなた方の考えありましょうけども、議決案件でありますので、本会議の、本会議において可決されなければ、この仮契約は消滅になるというふうに私は思っているんです。あなたはもちろん違うと思います。まだ生きとるというふうに思ってあると思いますけども、私はこの本契約が結ばれなければ、当然もともとはなくなるわけですから、この仮契約も消滅してしまうというふうに私は理解しておるんです。それぞれのいろんな弁護士等を通じてでもお話しされてあるだろうと思いますけども、その点についてはいろんな考え方はあるだろうと思いますけども、私はそういう形で文書をもって通知した時点で、この仮契約は消滅するというふうに私は思っておるんですよね。  ですから、この点についてもいろんな考え方ありましょうけども、所管の委員会でもう少し詰めて、どういうものについてはこういう契約は存在するんだと、仮契約、生きておるのか生きていないのか、そういう点についても少し詰めた御説明を、具体的に委員会の中で御理解いただけるような説明をして、少し詰めた審議をやっていただきたいということを要望しておきます。 ○議長(古本俊克)   審査要望ですね。ほかに質疑はありませんか。3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)    今回の議会招集は10月14日午後6時ごろ行われております。日が暮れて真っ暗の状態の中です。ところが、数日前、告示の数日前、10日には総務部長が記者会見の場で、臨時議会を20日に行うということを市長不在の場で言われたわけです。私は、議会のルールからいって大問題だと思います。臨時議会の招集権は市長にあります。それを部長が報道機関の前で事実上の招集を行うと、全くルール違反、議会制民主主義を踏みにじるものだと思うわけです。  今日の臨時議会については、先ほどもありましたけれども、14日招集ということですから6日前ということになるんですね。したがって、あなた方は自治法上、緊急を要するということを先ほどから言い立てているわけです。  しかし、先ほどからの質疑、答弁聞いておりましても、緊急性というのはわからない、わからないはずです。10月10日、記者会見の日に告示をしなかったんですね。このときであれば10日前ですから自治法どおりなんですよ。そして、11、12、13を超えると、あなた方は自治法上、ただし書き条項に頼らざるを得ないという事態になってるんです。この3日間のうちに、法律どおりいけば、緊急を要さなかったものが、3日間の間に緊急を要するように変わるわけですよ。おかしいでしょ。あなた方の緊急性ということについては全く道理がない。  それから、同一議案を出すということもひどいと思います。先ほど部長の答弁の中で否決を受けて、業者に対して通知を行ったと。そのときに再提案をするというのも伝えたというふうに聞こえました。再提案を行うということについては、いつ、どの期間であなた方決めたのか、そこを教えてください。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   通知いたしましたのは、再提案を予定をいたしておりますということでのお伝えをしたわけでございます。  それから、先ほど来ずっと議運からもそうでございますが、否決、前回の、さきの議会の否決を受けまして、種々状況について、方策について検討いたした中で、そのような決定をいたして方向性を決定して、事務を進めてまいりました。事務を行うに当たって、告示までの間に時間かかりましたものですから、14日というような形になっております。それで、できるだけ早くということで夜という、6時というお話もございましたが、事務をいたしたわけでございますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   野見山総務部長は、今の答弁聞きますと、市長決断なしに、また執行部としての意思統一ないまま、特定の業者に対し再提案の予定であるということを述べたという答弁でしょ。違いますか。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   そういうことを述べたということではございません。私どもといたしましては方向性の決定、これ私が勝手に決めるものではございません。市長、副市長、市の意思として決定がなされた後、ですから業者さんのほうには、14日の日に正式にお伝えをいたしたところでございます。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   正式にお伝えしたのは14日と、しかし、14日の日に否決になりましたと伝えるはずがない。翌日の日に、翌日10月1日には業者には伝えてるはずですよ、否決のことについては。そして、大体14日の日に特定の業者に再提案をする方向だというのを言うこと自身もおかしい。  だから、野見山総務部長は先ほどから考えてみると、特定の業者にそういう情報を漏らして、なおかつ報道機関の前で市長不在のもとで議会招集に、臨時議会招集についても述べたわけですよ。大体市長がしなければならない仕事を、市長もわからないうちに、いないうちに野見山総務部長がなぜそういうことをするのか不思議なわけです。  今、市民はこの問題についてどういうふうに考えておるか。先ほどもありましたけど、もしかしたら相当な税金投入につながるかもしれないような大型プロジェクト、これをめぐって議会が真っ二つに分かれておると、議長裁定までして否決したと。何が起こっておるのかと。市民はよく聞きたいわけですよ、何が起こっているのか。あなた方、市民にはまともに話もしてないし聞きもしてないでしょ。  そこで、市長は議案否決後、誰の話を聞いたか、誰と相談したかをお聞きしてみたいと思うわけです。まず、三菱マテリアル、それから国、福岡県、この3者とはどういう相談をしたかお尋ねします。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   ただいま言われた3者について否決後、協議はいたしておりません。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   三菱マテリアルは、土地売買契約の中で条項に書き込んでるでしょ。土地取得後は、飯塚市は早急に工業団地を造ることと入れてるじゃないですか。三菱が今の事態を見て、三菱マテリアルが土地契約、土地売買契約書との関係で飯塚市に物を言わないと考えるのはおかしい。だから、私はそう言ったわけ、聞いたわけです。否定された。  それから、国、県は、既にこの炭鉱跡地がどれだけ地盤軟弱、不安定な土地であるかは十分承知ですよ。そこにあなた方が税金を投入するかもしれないプロジェクトをやろうとしているわけだから、非常に関心を持ってる。彼らが、国、県が立ち止まって考えたらどうかと言ってきて私は当然だと思うんです。あなた方、相談してもいいんですよ。でも、しないというと。  でも、福岡県にあなた方は同じ議案を出すことについて、相談しなかったんですか。私は相談します、福岡県に、市町村支援課というのがあるじゃないですか。こういう局面で同じ議案を出していいのかという相談しますよ。あなた方、しないんですか。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   そういう意味では、福岡県のほうに再提案をすることについての可否というですか、違法性があるのかないのか、そういう問い合わせはいたしました。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   それは市長の指示で問い合わせしたんですか。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   過去、旧町での問い合わせで問題ないという形で聞いておりましたが、念のため再度お問い合わせをいたしました。これについては市長の指示というより、問題の内容の確認、これ当然事務方としてやることでございますので、再確認をいたしたところでございます。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   9月24日、麻生太郎総理が誕生して、あなた方は直ちに懸垂幕を出しましたね。24万円ぐらいかけているんですね、税金を。この麻生後援会と齊藤市長の寄附の関係については、9月議会で楡井議員も明らかにしたところです。答弁もありました。それで、否決後、麻生事務所にはどういう相談をしましたか。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   しておりません。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   間違いないですね。齊藤市長、してませんか。 ○議長(古本俊克)  市長。 ◎市長(齊藤守史)   一切しておりません。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   私ならしますね。地元選出国会議員で総理大臣でしょ。どうしようか、どうしたらいいのかと相談するでしょ。  それで、地盤の問題です。工業団地を造ろうという熱意は、何遍も強調される。しかし、これだけの軟弱地盤と地盤不安定の地に造ろうという熱意がわからないわけです、市民は。企業誘致をしてというのは、市民は理解ができるところもあるという人もいますよ。しかし、なぜそこなのかと、これを聞いてるわけです。あなた方、2人そろって答えられないわけです。  それで、市長は企業誘致、トップセールス何度も行かれた、随分行かれた。昨年の11月12、13、14、15も行かれた。しかし、鯰田工業団地のことについては言わなかったと。4月21日、名古屋市長に経済部長とともに会われた。しかし、鯰田工業団地のことは言わなかったと。なぜ言わないのか不思議です。地盤が悪過ぎてセールスポイントがないと、聞かれても答えられないという状況があるのではないかと心配するわけですよ。その後も変わりはないでしょ。市長が鯰田工業団地の地盤について説明する機会がないというのは。  それで、担当部の関係、名古屋事務所を初め担当部は、この土地のセールス、一体何と言って来てください、買ってくださいと言っているのか、そこを聞かせてください。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   農地等自然環境破壊する場所じゃなくて、緑あふれる工業団地ということで売っていこうと思っております。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   それを聞いて進出しようと思う社長は誰もおらんでしょうね。地盤のこと聞いてるじゃないですか。地盤についてどういう説明をしておるのかと。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   炭鉱跡地ということは当然申します。ギロ等、浅所陥没等もございますが、現在の技術ではちゃんと造成ができますというようなことで、問題ありませんということで誘致に取り組んでおります。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   技術的に地盤は大丈夫と、よくわからない経済部長がそういうことを会社の社長とかに言っても、説得力何もないですよ。そんな説明だとますます尻込みして来ないですよ。ここのやりとりは会議録になって世界中の企業主が、企業家が見ることできるようになるわけですよ。何でもう少し売り込まないんですか。  齊藤市長は、10月11日付朝日──失礼、10月1日付朝日の記事によると、こう言っている。陥没の可能性がある難工事と言ってるわけです。だから、大手ゼネコンに仕事をさせようと思ったと、これは最良の道だと思ったというわけですね。齊藤市長、陥没の可能性のある難工事というのは、執行部全体の認識ですか。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   先ほどから地盤のことについての御質問があっておりますが、確かに、何ちゅうとですか、微粉ちゅうんですか、それがたまっておる箇所がございます。そういうとはわかった上で団地造成をしておるわけですが、ではそれをどういうふうに克服していくかということで、一つは土地利用をどういうふうに図っていくのか。そういう軟弱な所はできるだけ公共施設にするとか、企業の方には売買しないとかいうふうな土地利用というのを、まず最初に考えて今の設計になっておりますし、それから軟弱地盤の所については土壌改良を行って、一定の強度が出るように改良を行いたいという設計にしておりますので、決してでき上がった姿が軟弱地盤のまま残っておるということではございませんので、御理解お願いいたします。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   それを聞いてないんですよ、契約議案ですからね。この工事は難工事かと、陥没の可能性のある、市長はこう言ってるんだから、だからそれが執行部全体の共通認識かと聞いてるわけですよ。どうして言うかということは、もうわかると思いますけど、3月議会で当時の建設部長は、陥没の可能性は薄いと言ったんです。それから、9月議会で土木建設課長は、陥没の可能性は極めて小さいと言ったんです。その翌日ではないけど、否決された翌日、だから発言する者は30日、否決した日でしょ。陥没の可能性があり難工事だと言ってるわけです。どれが本当なんですか。あなた方、再提案した責任があるんですよ。 ○議長(古本俊克)  副市長。 ◎副市長(上瀧征博)   陥没の可能性がある、難工事であるということで市長が答弁したということでございますが、確かに今、調整池にしようとする土地については、浅所陥没の可能性が全くないわけではございません。ですから、そういう所は公共の施設として利用し、また調整池でございますので、少しの地盤沈下があったとしても、水をためるということでは影響が少ないのかなという、そういう土地利用のところでは考えております。  ですから、市長が全体的に沈没、沈下の可能性のある軟弱地盤という御答弁申し上げたのは、そういうところも踏まえて答弁したものでございます。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   齊藤守史市長はと新聞は書いてるわけですよ。副市長は横におったんですか、そのとき、いなかったんでしょ。それで、執行部不統一、執行部不統一でありながら、同一議案をまた提出するというのは、認められないんじゃないでしょうかね。  それから、この際だから副市長が言われた心配のところは、公共用地に使うからと言われたんだけど、軟弱地盤の洗炭残土層は、全体で3.9haあるんですよ。工業用地は17.4haでしょ。3.9から道路の部分とか除いたとしても、工場建ててくださいというところの5分の1から4分の1はギロバック、軟弱地盤をわずか3m改良しただけのところになるわけです。だから、9月議会、私、聞いたでしょ。そういう所は安くに売るんですかと。そんなことありませんという答弁でしたね。  それで、洗炭残土層について少し聞きますよ。ここはきちんと答えないと企業家の皆さんはますます遠ざかると思いますよ、いいですか。9月議会で私は幾つか聞いたけど、三つの点について、三つの重要な点について答弁がなかった、できなかった。一つは、3.9haに及ぶギロバック、洗炭残土層の地盤改良の実績がどこにあるのかと聞いたわけです。答えられなかったでしょ。それから、深さが10mから20mの洗炭残土層、軟弱地盤、深い所、私は24mと言ったんだけど、そのうち地表から3mをコンクリートをまぜて固めただけで安定するという根拠について、どこにあるのかと聞いたら、答えられなかった。それから、その能力、地盤を固めた能力がどれぐらい続くのかということについても、まともな答弁なかったでしょ。  それで、江崎教授、九州大学の江崎哲郎教授にあなた方、ずっと一貫して相談してきた。この江崎教授は、もともと一番最初はギロバックは使うなと、洗炭残土層は使わない、そういうプランを示したでしょ、皆さんに、第1案として。ところが、あなた方がいろいろ、特に経済部がこれじゃ売りにくいとか言って、矩形を要求していくとかいう形の中で、洗炭残土層も固めて使うということになったわけですよ。ですから、工業用地の5分の1から4分の1がギロバックの所という姿になってるわけでしょ。  それで、ちょっと寄り道しましたけど、この三つの点について、九州大学の江崎教授に相談したか。何という返事をもらったのか聞かせてください。 ○議長(古本俊克)  土木建設課長。 ◎土木建設課長(栗原和彦)   江崎教授の件でございますけれども、当初より地盤の件に関しましては、御教授を願っておるところでございますけれども、本ギロバックの件につきましては、江崎教授からの教授等々、はっきりこうしたがいいとか、ああしたがいいとかいう教授は、直接的には受けておりません。本工事のギロバックの処理については、当飯塚市において判断したものでございます。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   そうでしょうね。江崎教授は、もともと先ほど言った立場ですから、ギロバックは使わないほうがいいという立場だったんですからね。あなた方がいろいろ言って、2案、3案で使うようになったときに彼は、私、お会いして話聞いたら、不本意であると言われてたわけです。  それで、これほど重要な問題について答えられない。これは共産党の議員が聞いてるから答えられないというだけじゃないでしょ。企業家がもし聞いたら、どうやって答えるんですか。専門家の知見は受けてないと、企業家が聞いても答えられないんでしょ。  それと、この江崎教授は、三菱マテリアルの委託研究とか随分やられている方ですね。三菱マテリアルは、昨年の12月20日にサンコーコンサルタントにこう答えてるでしょ。我が社もいろいろ検討したけど、コストの面でやれないという判断したというんですね。そこで、首ひねってるようじゃだめですよ。なぜかというと、サンコーコンサルタントの報告書、あなたが、あなた方が6,500万円もかけて作ってもらったやつ、その中に書いてるんだから。検印のハンコ押してるじゃないですか、全て。だから、そこで首ひねったらだめですよ。マテリアルは今言ったように言ってるわけです。今度否決されて確認に行きました、三菱マテリアルに、飯塚市は3mだけ改良するという考え方持ってるけど、否決されたと。三菱はどういうこと考えたかと聞かなかったですか。 ○議長(古本俊克)  総務部長。 ◎総務部長(野見山智彦)   江崎教授とのお話、契約議案でありますので、同席させていただきましたので御説明させていただきますが、江崎教授はギロバック、ここについては対費用効果の面で再度検討したかどうかというお話はされました。ここを使えないというお話ではございません。  それから、あそこはもともとボタ山の高さ100mのボタ山の下でございまして、一定の圧力、かなり重たい部分ですから、そこの部分についてはかなり圧縮されておって、ボタ山の下でない部分よりも安全であると。この工業団地造成に関しましては産炭地、ここについては閉山後、すぐには事故等もありました、浅所陥没等も。今の技術を持ってすれば立派にできると。筑豊地区で一番の工業団地、福岡県で一番の工業団地に環境的にもなり得るということを申されておりましたので、一応説明させていただきます。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   ところが、その江崎教授のアドバイスをあなた方は聞かなかったわけです。いいですか、総務部長、今、浅所陥没の話をしてるんじゃないですよ。洗炭残土層の話をしてるんです。戦後、急激にボタ山が大きくなっていくでしょ。昭和38年に閉山になるでしょ。その前後から洗炭をやっていくでしょ。どんどん昭和40何年まで洗炭やっていく。その過程でギロバックというのはできていくんですよ。ボタ山の下にギロバックができるわけないでしょ。だから、ボタ山の圧力に耐えたとか、ギロバックは耐えるわけないでしょ。指で押すとへこむくらいのやわらかさなんだから。だから、今の答弁おかしい。  つまり何が見えてきたかというと、あなた方は議会で地盤の問題について、各委員から指摘されたにもかかわらず、ずっとアドバイス受けて、試験受けてきた専門家、研究者にも話を聞かず、昨年もやめましたという、地盤改良やめましたという三菱マテリアルにも話を聞かなかった。そうすると何が出てきますか。無責任という言葉しか出てこないでしょう。そして、あなた方、同じ議案を出そうとしておる。  ですから、企業誘致のときに、何と言うんですか。言うせりふがないでしょう。あなた方がどんなに、いや、技術的に大丈夫ですよと言っても、どういうふうに大丈夫なんですかと聞いてきますよ。共産党より厳しく聞いてくると思いますよ、巨額のお金を投資するんだから。答えられないでしょう。  それで、名古屋、名古屋に行ってる幹部は、企業誘致活動今どんどんしてると思うけど、地盤のことについてどういう話をしてるか、経済部長聞かれてるでしょ。現地の幹部が何と地盤について説明してるか、経済部長、答弁してください。 ○議長(古本俊克)  都市建設部次長。 ◎都市建設部次長(定宗建夫)   先ほどから地盤の安定がどうなのかという質問が出ております。その質問に対しましてお答えさせていただきます。  地盤改良をセメント等で改良するわけでございますが、軟弱地盤を固結させて安定させる。3mほどという数字でございますけども、これは3mの所から下につきましては、N値等が十分あるというような判断の中で、3m改良すれば一般道路、国道あたり、その上を舗装しても車は通れる状態になるというような判断の中で、3mほどの改良するというようなことでございますので、それから下の改良してない所、それはN値が5から10と、またもう少し10mほど深くなりますと12、15といったようなN値、強度があります。これ地耐力、土質の地耐力といいますが、そういった強度が出ますので、そういった深い所まで改良する必要はないという判断で、こういった設計になっておる、そういったことで御理解していただければと思います。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   それで、9月議会で聞いたでしょ、何tの車までは通れるんですかと、答えられなかったですね。それで、3月議会で当時の建設部長は、こう言ってるんですよ。深部まで固めると大変なコストがかかるから、ある程度まででとめますと言ったんです。これは大丈夫だからとめるという答弁じゃないんですよ。建設委員会です。お金がかかるからとめますと言ったんですよ。だから、3mという数字に、あなた方は実は責任を負えない。どこから3mという数字は出てきたのか、今でも答えられないということですよ。そこで、聞いてるでしょ。3mのことも聞くかもしれないですよ、企業家は。  だから、愛知の二人派遣して、1年間で1,200万円ですか、投入しておる、人件費は別ですよ。事務所で、市長と経済部長が名古屋市長まで会いに行った事務所、そこが地盤のことについて何と説明しておるのかを、あなた方、指揮してるでしょ、こう言いなさい、ああしなさいと、そこを聞かせてください。  そして、ついでだから言いますけど、企業家はどういう質問をしておるのか、地盤について、それもあわせて聞かせてください。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   名古屋事務所の職員、一生懸命企業誘致に取り組んでおります。ただまだでき上がっておりませんし、まだ工業団地の図面を見せながら、炭鉱跡地を開発予定にいたしておりますという営業は行っております。ただこの前から相談しておりますように、ちょうど今、企業誘致当たっているところが、大きな土地じゃございませんので、そういう所を中心に先に当たっておりますので、名古屋の職員につきましては、鯰田工業団地についても一生懸命企業誘致しておりますけど、まだ炭鉱跡地で地盤は大丈夫ですというようなことで営業活動を行っております。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   迫力のない営業活動ですね。引き上げてきたらどうですか。あなたの直接の指揮下で仕事してもらったらどうですか。鯰田工業団地のこと言わないんでしょ。  それで、企業誘致ですよ。こういう大変な地盤の所にまともに誘致もかけきらない、訴えもしきらん状況あるわけです。当然でしょ。向こうの職員が誘致に行って聞かれたら、答えられないですよ、3mとか何mとか。コンクリートで固めるというでしょ、3m、そしたらそこのミミズとか、いろんな微生物は死滅するでしょ。環境への影響も大きいですよ。さっき梶原部長は、環境はどうのこうのと言われたけど、そういう状況があるのを言えないですよ。  9月議会で企業の誘致の可能性の問題について聞きましたね。そうすると名古屋に派遣している職員が、課長がトヨタの渡辺社長の8月末の言葉使って答弁しましたね。8月末の経営説明会、内部でやったんですよ。米国市場は09年後半から持ち直すのではとの感想を述べたと。これを頼りに議会で共産党の質問に答えたわけですよ。日刊工業新聞、9月10日付、トヨタの社長が言うたとおりのことしか議会で言えない。トヨタの社長がこう言ったというのはいいですよ。それ以外の見方もいろいろあるでしょう。そういうことをあなた方がちゃんと見てるのかということです。  昨日の朝日新聞ごらんになったでしょう。見ましたか。経済部長が首ひねっててはだめですよ、本当に。市長、見られたでしょう。当然ここに決まっておるでしょう。ほかに話ないでしょう。朝日新聞、10月19日付、日曜日ですよ。一面の左肩、これ読まないほうがおかしいですよ。市長は読んでるようですけど、経済部長、読まにゃおかしい。サポート体制はどうなってるんでしょうね。  こう書いてますよ。トヨタ九州、派遣採用大幅抑制、新規500人縮小、中止案、6月から8月にかけて800人派遣、3者、雇いどめしましたね。雇いどめされた方のお話、書いてますよ。あなた方が雇用しようと考えている人たちですよ。お先真っ暗、6月10日付で派遣契約を解除された男性(31)は、そのときのショックをこう語った。こう表現したと。配属先の責任者から派遣社員7人のうち4人にやめてもらうと聞かされていたが、小学校1年生と幼稚園児を抱え、仕事にもなれた自分は残れると思っていた。だが、派遣会社の担当者から1枚の紙切れを手渡され、契約解除の同意を求められた。こういうことは6月10日に起こってる、幾つも起こってる。そして、10月、11月には500人は直接で戻しましょうと。共産党が日雇い派遣だめだってやりましたね。直接雇用へ道が開かれていくんだけど、ところが、トヨタは折からの世界的な経済状況の中でこの500人、見通しができなくなったと書いてるわけです。幹部は漏らしてるわけです。そして、それだけじゃないんですよ。まだ派遣が1,400人おられるそうです、800人雇いどめしても。この1,400人についても、さらに減らす案も出始めておるということじゃないですか。しかも、現在、工場の正社員にも余剰人員が出ており、300人程度を愛知県のトヨタ本体の工場に数カ月間移し、グループ全体で生産調整中だと書いてるじゃないですか。  あなた、所管の部長として、同一議案を出すなら、このくらいの新聞読んどかんでどうするんですか。どう思いますか。あなたの部下が9月議会で渡辺社長のことを言った。ところが、トヨタ九州はこういうこと、実際に動き始めてる。景気の動向、それから自動車産業の見通し、責任を持って議案出さにゃいかんでしょ。  さっきそおっと小さい声で言いましたね、自動車だけじゃないんですと。冗談じゃないですよ。サンコーコンサルは、あなた方の指示を受けて、ここに自動車第2次サプライヤーを引っ張ってくるということを前提にして絵かいておるんですよ、百二、三十人規模のものを造ると。今さら自動車産業以外を持ってきますとか言われても、サンコーコンサルタントは責任を負えないと言うでしょ。6,500万円返してくれと言われないでしょ。  それで、トヨタの動向踏まえて、本当に企業誘致ができるとお考えなのか。地盤のこともありますよ。お聞きします。 ○議長(古本俊克)  経済部長。 ◎経済部長(梶原善充)   自動車産業を主としてという答弁をしてきております。自動車産業だけじゃなくて、自動車産業を主として誘致活動を行っているというような答弁は、過去させていただいております。  それと、名古屋のほうで今委託契約しておりますアドバイザーの方と、いろいろ打ち合わせもさせていただいております。そういう中でトヨタ九州、先ほど新規採用500人縮小、中止案とかいろいろ申されましたけど、確かに20年度の生産量は16%減の37万台ということで、前期の福岡県の、北部九州ですか、生産台数は18%増ということで、トヨタは落ち込んでおりますけど、日産が今のところまだ落ちてないと、ダイハツは伸びているというようなことで、ただ後期というんですか、10月以降については大幅に落ちていく可能性はあるというような報道もあっております。  ただトヨタ九州につきましても、新型ハイブリッド車というんですか、そういうものの導入を図りながら、21年度にはまた48万台体制に戻していきたいというような報道もあっております。だから、自動車関連企業も、今一番底というんですか、生産台数、確かに北米向けの大型車を中心にトヨタ九州やっておりましたので落ち込んでおります。ただそういうハイブリッド車ですか、低燃費車というんですか、そういうものに切りかえていきながら生産体制を元に戻していきたいというようなこともございますので、自動車関連産業を中心として企業誘致に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   そのころはあなたもいないでしょう。齊藤市長は言ってるじゃないですか。自動車産業については、こういうことなんですよ。自動車業界は、さっきの日刊工業新聞ですよ。自動車業界は経験したことがない抜本的な構造変化の最中にいる道筋をつけられた企業だけが回復へのシナリオを描くことができると書いてある。道筋ないじゃないですか。それだけの自信があるんだったら、民間に開発してもらったらどうですか。飯塚市みたいに609億円の借金抱えて、残りの基金が13億円しかないと、来年どうやって予算立てようかという最中でしょ。あれを上げようか、これを上げようかと、これを削ろうかと言ってる最中じゃないですか。そのときに資料要求して出てきたのを見ると、この工業用地造成事業起債償還見込み見ますと、時期的なこともあるけども、何ですか、これ、26億7,200万円ですよ、利子含めて返す額は。2019年までにこれだけの借金と利子を返さないといけない。土地が売れなかったら、これ全部税金じゃないんですか。あなた方、財政再建計画とか言ってるけど、両立しないでしょう。  それで、業者の方々、土木建設関係の業者の方々、それ以外のいろんな自営業、指名業者の方たちも、これ大変な事業になってきたなというふうに言われてますよ。だって、こういう市が財政危機宣言をしているときに、こんな無駄遣いにつながるような金の使い方したら、税金投入するようなことがあったら、通常必要な普通建設費が縮小されるじゃないですか。公共工事は生活関連のものがいっぱいあるんだけど、それも縮小されたり、場合によって止まったりするでしょ。まして赤字再建団体、一歩手前、あるいは転落ということになったら、公共工事どころじゃないでしょ。ごみ袋は大幅に上がる、税金も上がる、職員はもっと減らす、過労死は増える。大変なことですよ。  だから、今、指名業者の方々の中でも、この工事は本当にやっていいのかなと。2年、とった人はいいですよ、2年ぐらいは。でも、とった人も3年目からどうなりますか。今ずっと住民のための仕事してきてるのができなくなる。市長、ここは雇用と仕事の確保の発想を転換進める時期じゃないですか。どうお考えですか。 ○議長(古本俊克)   3番 川上議員さん、発言、質問が冗長過ぎて、ちょっともう少し簡潔にお願いします、長過ぎる、できればね。市長。 ◎市長(齊藤守史)   朝日の記事を読んでなかったから、ちょっと持ってこらせましたけれども、私自身が陥没の可能性があるというような認識というようにここに書いてある。僕は「あり」とここには書いてあるんですけど、多分私はそういう意識の「あり」じゃなくて、陥没の可能性がある難工事になる所は、技術のある業者に任せるべきだと考え、条件を設定したということで、これ「あり」が僕はこれ「ある」という多分発言をしたと思っております。  というのが仕事、要するに今までの中で、先ほども議員のほうからもありましたように、無責任発言と言われましたけども、それには前の言葉があるわけですよね。その部分だけを、この前も本会議で言わせていただきましたけども、そういうことを考えたときに、そういう可能性があるならばそれを、そういうことがないように今しなきゃならないからということを、私はあのときに言ったわけで、それを私の無責任発言と、そのときは死んでおらんというようなわけで、30年、40年先にそういう問題が発生しないように、私は今はしっかりした仕事をしなきゃならんという話をしたわけでございまして、その辺をその部分だけ、いつもこの前も同じようなこと、言いませんけども、とらえた発言というものは、私は控えていただきたいなというふうに思いますし、今度の工事に関して、これは本当に御心配、私もそういう炭鉱跡地という、川上議員等の御質問をしっかり聞きながら、自分自身もそれを考えてきました。  それで、実質九大の先生のところにも行って、いろんな話を聞かせていただいた中で、この工事は今の日本の技術だったらやれる。そして、それによってこの地域の私は雇用の発生を考えなきゃならんと。要するに止めるという、今言われる26億円という数字は、私は今川上議員の数字を今そのまま言っとるわけですけれども、そういうことを川上議員の場合は福祉、教育、そういうものに使ったほうが有効じゃないかというようなお話をいつもされておりますけれども、私はじゃあそれを、その財源はどこから持ってくるんだと。  これから厳しい時代の中に、地域としてそこに経済の発展、雇用の安定というものを持たなければ、将来この地域というものは、今でも私が就任して2年半たちますけれども、実質千人を超える人がこの町から出ていってるのは事実なんです。なぜか。働く場所がないからです。だから、そこに雇用の場が発生すれば、そういうことが解消されるんじゃないか。また、そういうところにおける市民の安心感もあるんじゃないか。  産業経済というものは、今言われるように流動的です。多分2カ月前までは、こんな形で世界の金融恐慌が起ころうと誰も思ってなかったはずです。だから、経済というのは、そういうふうに動きます。私は、この前、一番最初のころ、企業誘致の件に関して、私は東京の東村山の話をしました。東村山というのは、日産の工場でもった町です。日産が撤退しました。その町はつぶれました。しかし、それは私の大学のころで40年前のことです。そういうことを考えたときに、この地盤の問題にしても、30年、40年後には、その可能性があるかもわからない。しかし、そうならないように、今しっかり仕事をするべきだということが工事の件でありまして、我々の今からのこの地域が将来において、本当に自動車産業という言葉を言っておりますけれども、私は何も自動車産業のことだけじゃないんです。今、何か三菱跡地は自動車産業を持ってくるのが決まってるというような、今川上議員のほうからお話がありましたけれども、私は自動車産業を持ってくるなんてことは、今初めて正直聞いたわけでね。だから、私はタウンミーティングでも皆さん、自動車産業という話を、名古屋にもつくったから、そう思われてましょうけれども、私は食品でも繊維でも、雇用というのがそこに発生する企業であれば、どこでもいいから企業誘致をしたいんですと。そういうことで皆さんの、タウンミーティングを聞かれてる皆さんの中で、そういう情報がございましたら、市のほうに提供いただけませんかというような話もしてるわけです。  だから、自動車産業ということに対して、名古屋をつくったから、そういう観点の中で皆さんがお話されるかもわかりませんけれども、名古屋というのは、今の自動車の時期に150万台、北九州構想というのが来た、北部九州構想というのがあって、それから危機管理の関係で、企業が1社じゃなくて、もう1社同じような企業がよその地域にある。そうしないとトヨタの場合でも、前も話しましたようにリケンという、トヨタだけじゃない、車、自動車産業ですけども、リケンという名古屋の工場が地震で壊れた。日産もとまった、トヨタもとまった、ホンダもとまった。なぜか。1社でしかつくってなかったから、そういう災害の経験をしたから、よそにも工場を造らなきゃならないというようなことを自動車産業のかた、関連産業のかたが思われてるから、だったら今、企業誘致を一番しやすいところは名古屋だから、名古屋につくりなさいと。名古屋でその動きをしたら、早く企業誘致ができるんじゃないかという観点の中で名古屋につくったわけで、何も自動車産業だけをするという形で名古屋じゃなくて、名古屋が一番そういう意味では、今、自動車産業に関する企業はたくさんいる。その企業が1社じゃなくて2社造らなけりゃならないという気持ちに今なってる。  実際にまたトヨタ側にしろ日産側にしろ2社、2工場持ってるところじゃないと、これからのおつき合いはしにくいというようなことを言ってるわけですから、そういう意味で一番企業誘致としてはしやすいところが名古屋であるということで、名古屋ということをしましたけれども、何も自動車産業だけという発想の中で、私はこの企業、工場団地を造ろうと思ってるわけじゃありませんので、その辺は御理解いただきたいと思います。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   今年度は伊岐須小学校と飯塚第一中学校で耐震補強診断に基づいて工事をやってるんですよ。それで、1棟当たりどれぐらいお金かかるかというと1,700万円ぐらいです。しないといけない対象の市内の学校の棟数は100ぐらいです。チェックかけていくと、1割ぐらいは基準を超えてるところがあるかもしれないんで90棟ぐらい。掛け算してみてください、どれぐらいのお金がかかるか。10何億円で、国の補助金もありますから、大幅な補助金ですよ、2分の1から3分の2、こういうことをすると地元の景気、プラスになりますよ。子どもたちの命の安全も守れる、災害時の防災拠点だから、避難所だから、市民の命も守れるでしょ。景気対策ってそういうふうに考えてもいいんですよ。  それから、あなた方は企業誘致って言われるけども、例えばリプロックスという会社がありましたね、飯塚リサーチパーク、あそこは平成17年スタートして、雇用予定数は3カ年、4カ年のうちに345名、過去雇用するようにしてたんでしょ。だから、今年、20年度ですから、ことし345人の雇用があったはずなんです。齊藤市長、345人の雇用があったとすれば、飯塚の人口は1千人も減りますか。あなた方、こういう計画を立てて失敗する。社長がどこ行ったかわからん。そういうことを繰り返してるわけですよ。この鯰田工業団地で企業が1社来た、2社来た、全部売れた。地元の雇用、何ぼになるんですか、何人になるんですか、計算してないでしょう。できるわけないでしょ。  ところが、サンコーコンサルタント、あなたが6,510万円もやって設計させたところは計算してるんですよ。それをあなたは読んでない。345人というのは大きいですよ。そういうこともまともに読んでなくて、税金でやったんですよ、6,510万円、その成果品もよく読んでなくて、同一議案を堂々と出して、それで議長、質問の途中ですけど、先ほど市長が自動車産業を三坑跡地に誘致するということは、今初めて聞いたというんですよ。それで、会議録調べてもらいたいと思います。会議録に基づいて、市長の今の初めて聞いたというのが、まともな答弁かどうか確認してもらいたいと思う。きょうだって自動車産業ってずっとやってきたじゃないですか。何が初めて聞いたですか。 ○議長(古本俊克)   暫時休憩いたします。 午前11時46分 休憩 午前11時52分 再開 ○議長(古本俊克)   本会議を再開いたします。  市長。 ◎市長(齊藤守史)   鯰田工業団地においては、自動車産業だけを誘致するというような話が決まってるというふうに川上議員からの質問を、私はそう受け取ったので、自動車産業だけを誘致するというような話は聞いたことがないというふうな答弁をさせていただいたわけです。 ○議長(古本俊克)  3番 川上直喜議員。 ◆3番(川上直喜)   齊藤市長が市長になられてタウンミーティングを何回されましたでしょうかね。その中でどれだけ財政危機を訴えながら、一方で鯰田工業団地を造るということを叫んで、自動車関連企業を呼ぶんだと、どれだけ齊藤市長がおる前で、齊藤市長自身も縄田部長、その他の部長が繰り返してきたか、覚えてないということはないでしょう。  それで、先ほど言った、あなたが6,510万円出して三井グループのサンコーコンサルタントに委託した調査の写しはこれですよ。まだあるんです。この中で、いいですか、設計業務報告書というのがあります。この2の51ページ、ここに誘致企業に関する結論的なことが書いてあるわけです。経済部長、おられますかね。これまでのまとめというのが書いてあるんです。5点書いてるんですよ。誘致企業は、福岡県の構想を考慮して自動車関連産業とする。2点目は、誘致企業は、自動車産業の業種の中でも2次サプライヤー規模とする。3点目が、事業所敷地の規模は、周辺地区及び全国平均をもとにして、1区画当たり3haを目安とする。4点目は、一事業所一区画当たり100人の従業者数を目安とする。1ha当たり日量50tの工業用水を目安とするということを書いてるわけです。これをあなた方は受け取ってハンコをどんどん打っていったわけですよ。そして、今この後に及んで市長が、いや、自動車産業だけじゃないんだとか、自動車産業のことさっきから議論してるじゃないですか。だから、それは齊藤市長としてはあまり無責任な答弁だと思いますよ。  それで、どうしてもこの場所に工業団地を造りたいということだったら、三菱に言ったらどうですか、造れと、トヨタに言ったらどうですか。そして、飯塚市はもっと地盤のしっかりした所に、市民が納得のいくような場に、先ほど言われました、飯塚市議会議員の多くが同意できるような所に造ったらどうですか。その一言を三菱に言いませんか。  私は、齊藤市長は、先ほど力を入れられたけど、そのころには私も部長たちもいないという答弁は、ものの言い方は撤回したらいいと思う。そして、三菱に土地は返すから、あなたの責任で造ってくださいよと言ったらどうですか。私は、ここまで来ておるんだから、齊藤市長は部下がどういう答弁をしてきたか、ふり返ってみたら、ああ、これはまずいと思われたと思いますよ。このままいったんじゃ大変なことになると思ったと思います。だから、この際、議案は2案とも撤回したらどうですか。答弁求めます。 ○議長(古本俊克)  企画調整部長。 ◎企画調整部長(縄田洋明)   鯰田工業団地の造成につきましては、これまでも本会議の中で私のほうから答弁させていただいております。本鯰田工業団地の造成につきましては、企業誘致を積極的に推進しまして、飯塚市の雇用の創出、さらには定住人口の増加、税収の増加という観点からしまして、この本工事は飯塚市の最重要課題でございます。そういうことからして、この工業団地の造成につきましては、1日も早く実現させたいというふうに考えておりますので、議員の皆様方の御理解をよろしくお願いいたします。 ○議長(古本俊克)   ほかに質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑を終結いたします。  本案2件は、いずれも市民経済委員会に付託いたします。  会議時間を午後8時まで延長いたします。  暫時休憩いたしますので、その間において市民経済委員会の開催をお願いいたします。暫時休憩いたします。 午後0時00分 休憩 午後5時00分 再開 ○議長(古本俊克)   本会議を再開いたします。  市民経済委員会に付託していました議案第89号及び議案第90号、以上2件を一括議題といたします。  市民経済委員長の報告を求めます。12番 田中裕二議員。 ◎12番(田中裕二)   市民経済委員会に付託を受けました議案2件について、審査した結果を報告いたします。  「議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)」および「議案第90号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事)」以上2件につきましては、議案書等に基づき一括して補足説明を受け、さらに、本日の本会議において、議員から審査要望のあった事項について説明を受けた後、種々審査いたしました。  その審査における質疑応答の主なものとして、緊急に議決を得なければ起こりうる支障とは何なのかということについては、市内20箇所の工業団地はリサーチパークを除き、ほぼ完売状態となっており、平成22年4月からの分譲開始に向け、鯰田工業団地の造成に取り組んできたところである。他の自治体においても企業誘致を推進しており、自治体間競争に打ち勝っていくためにも、一日でも早く工業団地を完成させる必要があるという答弁であります。  次に、議案が否決され、仮契約の相手方に対して通知を行った時点で当該仮契約は無効になっていないのか、ということについては、市が送付した通知については、議会で否決となったことから、その結果を請負者に伝えるための通知を行ったが、この通知については本契約にならないということを伝える意味の内容で、正確には本契約の効力が生じないということを伝えたものであり、市として再提案する方針を決定し、改めて当該仮契約書の内容を双方確認しているため、無効ということではなく問題は一切ない。このことについては、念のために福岡県市町村支援課並びに顧問弁護士等に確認したが、なんら問題はないとの回答を得ているとのことであります。  次に、現在、経済の見通しが不透明な状況が続いている中、あえて工業団地を造成し地域活性化のため企業誘致に取組みたいとのことであるが、どのような認識の下に企業誘致に望もうとされているのかということについては、現在、トヨタ自動車九州は金融不況により上期は減産体制であり下期も前年比を割り込むという予想であるが、九州工場は国内でも最新鋭の設備であり、12月には新しいスポーツタイプの生産ラインが稼動すること、今後需要が伸びると予測される非常に燃費のよい1千ccクラスの「IQ」の販売が11月から開始されることから、増産体制にシフトすることが予想されている。また、地震等のリスクの分散のためにも企業の九州進出が予測されているため、北部九州の自動車産業の進出は可能だと考えている、との答弁であります。この答弁を受けて、今年度より名古屋事務所を開設している。企業誘致活動において一日でも早く企業に対して具体的な工業団地の説明を行えるよう、また、メインのアクセスになる県道福間線の事業についても県に対して積極的に働きかけをするよう要望が出されました。  次に、仮に再度入札をした場合、どの程度の期間が必要であるかということについては、仮契約に至るまで最短で約40日以上かかるとの答弁であります。  次に、今回の再提案が否決となった場合、再々度議会へ上程する時期はどうなるか、また、22年3月31日の完工を延期する考えはないのかということについては、再入札を考えた場合、12月議会への提案は出来ないと考えるので1月での臨時会か3月定例会への上程となると思う。また、22年4月から分譲開始をしたいという思いの中で事業を進めているので完工の延期は考えていないとの答弁であります。  次に、平成22年3月31日の完工を目指すのであれば今回の再提案がぎりぎりの線であるのかということについては、そのとおりであるとの答弁であります。  次に、名古屋事務所を設置して約6カ月経過したわけであるが、企業進出の打診があっているのかということについては、7月に企業誘致アドバイザーと契約して以降、その人脈や情報により訪問先の企業も随分増えてきている状況であり、そういった中で、今後は団地の造成工事の進捗状況をお見せする機会ができれば、より一層、進出を考えている企業に対しても理解が頂けるのではないかと考えているという答弁であります。  次に、今日のように経済情勢が悪化している時に、多額の税金を投入してあえて造成工事を行うということであるが、必ずこの事業を成功させるという決意を伺いたいということについては、経済情勢が変化していく中、行政として、今、飯塚市にとって何が一番必要なのかということを日々考えて努力しているわけであり、今回、ぜひ鯰田に工業団地を造って、出来るだけ良い企業を誘致して地域の経済力を上げていくという形で、本市の浮揚発展のために役立てたいと考えているという答弁であります。  次に商品として出来上がった土地を分譲する際、面積、価格、地盤の特質等、商品の品質として明記して売っていくものと理解している。数年間売れなかった小竹の工業団地がここ数年で6、7社の企業が進出してきているとのことだが、その土地の地盤強度がどれくらいあったのかという質問については、小竹の方については深度20m付近でN値が50とのことであり、飯塚の場合小竹よりも浅く硬いところがあるという判断をしているとの答弁であります。  次に、筑豊に出来ている工業団地は鯰田に造ろうとする工業団地の地耐力に比較するとそれ以下の地耐力の所も多くあるが、工業団地として造成し完了して販売に結びついていっていると理解してよいかという質問については、そのとおりであるとの答弁であります。  以上のような審査ののち、採決した結果、「議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)」、および「議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事)」以上2件については、賛成多数で、いずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上をもちまして、審査結果の報告を終わります。 ○議長(古本俊克)   市民経済委員長の報告に対して質疑を許します。質疑はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり)  質疑を終結いたします。  討論を許します。討論はありませんか。3番 川上直喜議員。 ◎3番(川上直喜)   日本共産党の川上直喜です。私は、議案第89号及び第90号 鯰田工業団地造成工事請負契約議案の2件に反対の立場から討論を行います。  まず、今回の臨時議会の招集についてです。10月10日、市長不在のまま野見山総務部長が市長応接室で記者会見を行い、10月20日臨時議会を招集し、9月定例会で否決されたものと全く同一の工事請負契約議案を出すことを明らかにいたしました。この段階で告示すれば、7日前の招集を義務づけた地方自治法の規定どおりになるところでした。ところが、どういう理由によるものか、実際に招集が行われたのは4日後、10月14日の日が沈んだ午後6時ごろ、真っ暗やみの中での告示でした。7日前という規定に反したために、答弁では、「緊急を要する場合は、この限りでない」というただし書きに基づくとしています。  前回否決になったのは、説明不足が原因であり、丁寧な答弁をしたいと述べられております。ところが、「どういう緊急性があるのか」との質問には、「一日も早く完成させたい」「自治体間競争に打ち勝つ」などと、口をそろえて叫ぶばかりで、まともな答弁はありません。これでは議会軽視、市民そっちのけの態度と言わざるを得ないのであります。  次に、今回工事によって、市が言うように、「安心、安全な工業団地」が造られるのかという点についてであります。鯰田三坑は昭和38年(1963年)の閉山から45年経過しております。浅所陥没は、採炭終了後70年から120年の間、危険性が残ると言われています。当時の建設部長は3月議会で、「陥没の可能性は薄い」、土木建設課長は9月議会で、「陥没の可能性は極めて小さい」と説明をしております。工事費増大の可能性を含めて9月議会で議論が集中したところであります。ところが、市長は、10月1日付朝日新聞によると、「陥没の可能性がある難工事」と述べております。質問を受けて市長は、いろいろ言いわけをいたしましたが、執行部不統一であることは明らかです。  また、9月議会で答弁がなかった質問について、「これほどの広さの地盤改良の実績があるのか」「地盤改良するのは地表から3mまでとするのには根拠があるのか」「地盤改良の効力はどのくらい続くのか」、この三つの質問について、九州大学の江崎哲郎教授に相談したかとの問いに対する回答は、「相談はしていないが、我々の判断で大丈夫です」と言うべきものでした。市は、過去、一度もこの3mという数字の根拠を答えたことがないのであります。企業家には、一体何と説明するつもりでしょうか。  3月議会で建設部長は、「深部まで改良するとお金がかかるのである程度でやめる」と言っています。三菱マテリアルは昨年12月20日、コンサルタント会社に「当社としてもいろいろ検討したが、コストの面で問題がある」と、自社による地盤改良をやめた理由を話しています。これらの事実からわかることは、つまり3mは安全性が基準ではなく、工事費をどの程度まで増やすか、これが基準になっていると言わざるを得ません。  浅所陥没が想定される所や洗炭残土層は工業団地には使わないとの説明もありました。しかし、17.4haの工業団地の5分の1から4分の1は、洗炭残土層を改良する部分が当てられています。これでは「安心、安全の工業団地」が造れるはずはないのであります。  このことは市も十分自覚していることがうかがえます。企業誘致に力を入れていると梶原経済部長は言いますが、鯰田工業団地については、市長もこの担当部長も、「自然に囲まれたすぐれた環境」などと言うばかりで、肝心な地盤の問題については、企業家にまともな説明をしていないことがわかりました。  日本共産党市議団は、巨費を投じて欠陥商品を造ることになると指摘してまいりましたが、市長や幹部の答弁によって、この指摘の重要性が裏づけられたと言えます。  次に、企業誘致の可能性についての議論では、トヨタ社長が8月末、経営説明会で「米国市場は09年後半から持ち直すのでは」と観測を述べた発言した日刊工業新聞9月10日付報道の紹介が去る9月議会で行われました。これに続いて本日経済部長は、自動車産業をめぐる景気低迷が底を打ち、これからはよくなる一方であるかのような、極めて非常識な認識を示されたのであります。しかし、現実には朝日新聞10月19日付は、「トヨタ自動車九州は、製造現場の派遣労働者を抑制する方向で見直しに入った」「主な輸出先の北米の景気減速や販売不振を受け、6月、8月、計約800人の契約を解除」「残る約1,400人をさらに減らす案も出始めている」、さらに、「正社員でも余剰人員が出ており、300人程度を愛知県のトヨタ本体の工場に数カ月間移し、グループ全体で生産調整中」と報道しています。  世界経済の動揺と見通しのなさを直視せず、企業誘致ができるはずはありません。この論戦の中で齊藤市長は、突如、自動車関連産業だけを対象にしたものではないという、鯰田工業団地計画の大前提をひっくり返す答弁を行い、縄田企画調整部長が自動車関連産業の誘致にしがみつく答弁に立ったのであります。しかし、この執行部不統一は極めて重大であり、これだけでも今回議案の撤回を求める理由になります。あくまで企業誘致の展望が大きいというのなら、工業団地造りはトヨタや三菱マテリアルなど体力のある民間の大企業が、市民の税金の投入を当てにせず、自分の責任でやるべきであります。  次に、今日、困難な状態にある市財政に、どういう悪影響が及ぶかということについてであります。鯰田工業団地造成事業にかかる借金返しは、2019年度までかかり、その額は約26億7,200万円という試算を市が行っていたことがわかりました。現在、市の借金は609億円と一般会計予算規模を約70億円も上回り、貯金の財政調整基金は、今年度末見込みで25億円あるだけです。こうした中で借金を増やし、土地が売れなければ税金で借金を返すことになれば、まして赤字再建団体に陥るようなことになれば、大幅に減少している生活関連の公共工事はさらに減少し、地元業者の仕事は大打撃を受けることになりかねません。もちろん市民にも負担の増大、住民サービスの切り捨てが押し寄せることになるのであります。  次に、雇用と仕事の確保についてであります。市長が、雇用と仕事の確保のために、どうしても工場団地が必要だと言います。しかし、コンサルタントの基本プランでは、3haで従業員100人をモデルケースに設定しており、単純計算では土地がすべて売れたとしても、従業員は580人です。市が2005年に自信満々で誘致した飯塚リサーチパークのコールセンター、リプロックスは、労働者や顧客に大変な被害を出し、1年足らずで倒産しました。もともと今年度までに345人の雇用を確保するという計画だったのであります。市経済部が、企業誘致を本気で成功させるつもりがあるのなら、地元飯塚市で仕事がなくて困っている人たちが実際に現実に就職できるようにエネルギーを注ぐべきであります。  26億7,200万円の財源と自治体労働者の知恵と力、エネルギーを投入するなら、生活密着型の公共工事の充実、市民サービスの充実と負担軽減が幾らもでき、地元の景気回復にも貢献できるのであります。小中学校の耐震補強工事は、子どもたちや住民の安全のために急がれるとともに、仕事を増やす上でも有効です。今年度は、伊岐須小学校と飯塚第一中学校の耐震補強工事が行われていますが、1棟当たり1,700万円かかります。仮に残る100棟のうち1割が工事必要なしとしたとしても、90棟を実施するとすれば約15億3千万円の仕事ができる計算になります。国の補助が2分の1、あるいは3分の2ありますから、市の持ち出しは半分としても7億6千万円程度ということになります。このほか、地元の農業者、林業者に対する直接補償、商業者に対する融資の大幅改善など進めることもできるではありませんか。  さて、三菱マテリアルに対する態度についても重ねて指摘しなければなりません。自民、公明の国民犠牲の政治の大もとには、アメリカ言いなりとともに大企業優先主義があります。その飯塚市政におけるあらわれの一つが、今回の三菱マテリアル炭鉱跡地の買収劇であります。9月30日の議案否決の後も、三菱マテリアルとは何の相談もしていないと説明がありました。しかし、土地売買契約書の第4条には、「工業団地を目的とする開発の早期着手するものとする」との規定があり、お互いに相談していないという説明は不思議であります。  そもそも三菱マテリアルは有価証券報告書で4年前から毎年、「関連法令の改正等によっては当社グループにおいて新たな管理費用、処理費用が発生する可能性」があるとリスクの回避を図ってきました。平成18年には水ケ坂にあるボタ山を市有地と交換し、ことしは入札公告の前日、三菱マテリアルのグループ会社であるダイヤ機械、8月21日ですが、表層の土壌汚染を改良したが、深部の水銀は手つかずのまま売却を図ったが、売れ残った跡地6haの無償提供を市に申し入れています。  また、鯰田三坑跡地の土地売買契約書は、第9条で「鉱害賠償及びその他損害賠償不請求」において、いわば過去、現在、未来にわたる一切の鉱害賠償責任は、飯塚市、つまり飯塚市民が持つという内容のことが書いてあるわけであります。このまま三菱マテリアルの言いなりになっていては、市民が遠い将来まで途方もない重荷を背負わされることになります。この際、工事はストップし、土地契約は解約を含めて見直すべきであります。  次に、今回の入札のあり方についてです。鯰田工業団地造りは、もともと市のスケジュールでは7月着工の予定だったのが、大幅に遅れて、ようやく8月22日に入札公告、9月12日入札となったものであります。1工区は入札が遅れている間に指名停止が解除になったゼネコンを代表者とする共同体が落札しました。最低制限価格入札者によるくじ引きであり、公正だと市は言い張りますが、最低制限価格そのものが従来と比べて5%、85%へ引き上げられているわけであります。一方、「10万m3の実績」との条件は、談合を誘導するものという批判も広がりました。こうした状況のもとで、報道機関から1工区、2工区で談合が行われているとの情報が寄せられたのであります。まさに齊藤市政の透明性が最も鋭く問われた場面であります。ところが、入札はそのまま実行し、しかも入札結果が談合情報どおりであったかどうかについて、市は本会議で聞かれても、理由もなく答弁を拒否したのであります。  ところで、どうしても指摘しなければならないのは、今回の工区割の問題であります。この間の答弁を改めて整理してみますと、まず市執行部と建設部門は当初から、工区は一工区か二工区とし、地盤改良に不安を抱えるギロバックは市外ゼネコンに任せようとしたこと、ところがその一方で、いろんなところから市内業者に任せよと工区の数まで示して圧力があり、事業を進めるために従来の考え方を変えて、つまり圧力に屈し、五工区としたことが読み取れるのであります。  総務部長が、今回工事を落札した特定の企業に対して、同一議案を再提出する予定であると説明したとの答弁が本日ありましたが、その責任が厳しく問われるところであります。  つまり、この大型プロジェクトをめぐって、市民そっちのけの受注合戦が、重層的な争いとなれ合いの中で繰り広げられている構図、9月30日の否決から20日たっても薄れるどころか、かえって色濃くなっていると言わざるを得ないのであります。  最後に、討論を終えるに当たり、世界経済の激動のもとで、自動車関連企業の進出が期待できないこと、地盤が不安定で軟弱な鯰田三坑跡地が工業団地として安心、安全ですと言える根拠がないこと、さらに借金返しや鉱害賠償に多額の税金が必要となりかねないこと、一般競争入札の競争性の確保や公正な実施に問題が生じていること、そして、これらの問題の大もとに、市長を初め執行部の大変な無気力、無責任な体制があることを厳しく指摘しなければなりません。「そのころには、私も部長たちも死んでいない」という発言、つまり後は野となれ山となれの無責任発言、市長は、この発言を最後まで撤回しませんでしたが、この暴言は飯塚市政に長く残ることになると私は思います。  市民の皆さんは、今鯰田工業団地工事をごり押しする議案を市議会が堂々と議論し否決することを期待し、大いに注目していると思います。政治家と行政幹部、業界のなれ合い、税金の無駄遣いを許さない立場を貫くかどうかが鋭く問われています。したがって、私は、今回の契約議案は撤回すべきとの態度を表明するとともに、市議会として今回議案を否決するよう心から呼びかけるものであります。  以上で私の討論を終わります。 ○議長(古本俊克)   ほかに討論はありませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり)  討論を終結いたします。  採決いたします。議題中、議案第89号 契約の締結(鯰田工業団地造成(1工区)工事)の委員長報告は原案可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の議員は御起立願います。  (起 立)  賛成多数。よって、本案は委員長報告のとおり原案可決されました。  次に、議案第90号 契約の締結(鯰田工業団地造成(2工区)工事)の委員長報告は原案可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の議員は御起立願います。  (起 立)  賛成多数。よって、本案は委員長報告のとおり原案可決されました。  署名議員を指名いたします。10番 芳野 潮議員、25番 西 秀人議員。  以上をもちまして、本臨時会の議事日程の全部を終了いたしましたので、これをもちまして平成20年第4回飯塚市議会臨時会を閉会いたします。お疲れさまでした。 午後5時30分 閉会     △出席及び欠席議員  ( 出席議員 32名 )  1番   古 本 俊 克  2番   松 本 友 子  3番   川 上 直 喜  4番   楡 井 莞 爾  5番   秀 村 長 利  6番   原 田 佳 尚  7番   後 藤 久磨生  8番   江 口   徹  9番   梶 原 健 一 10番   芳 野   潮 11番   八 児 雄 二 12番   田 中 裕 二 13番   上 野 伸 五 14番   鯉 川 信 二 15番   田 中 博 文 16番   安 藤 茂 友 18番   柴 田 加代子 20番   藤 浦 誠 一 21番   吉 田 義 之 22番   市 場 義 久 23番   瀬 戸   元 24番   永 末   壽 25番   西   秀 人 26番   田 中 廣 文 27番   道 祖   満 28番   岡 部   透 29番   佐 藤 清 和 30番   藤 本 孝 一 31番   永 露   仁 32番   森 山 元 昭 33番   東   広 喜 34番   木 下 昭 雄  ( 欠席議員  2名 ) 17番   人 見 隆 文 19番   兼 本 鉄 夫  職務のため出席した議会事務局職員 議会事務局長     井 上 富士夫 次長         安 永 円 司 調査担当主査     許 斐 博 史 議事係長       久 世 賢 治 書記         井 上 卓 也 書記         高 橋 宏 輔 書記         城 井 香 里      説明のため出席した者 市長         齊 藤 守 史 副市長        上 瀧 征 博 教育長        森 本 精 造 上下水道事業管理者  浜 本 康 義 企画調整部長     縄 田 洋 明 総務部長       野見山 智 彦 財務部長       実 藤 徳 雄 経済部長       梶 原 善 充 市民環境部長     都 田 光 義 児童社会福祉部長   則 松 修 造 保健福祉部長     永 尾 敏 晴 都市建設部長     村 瀬 光 芳 上下水道部長     黒 河 健二郎 教育部長       上 田 高 志 生涯学習部長     鬼 丸 市 朗 行財政改革推進室長  田子森 裕 一 企業誘致推進室長   橋 本   周 都市建設部次長    定 宗 建 夫 会計管理者      瓜 生 元 彰 総務課長       田 原 洋 一 契約課長       林 田 和 人 土木建設課長     栗 原 和 彦     議 長        副議長        署名議員   番   署名議員   番